業務改善助成金の「追い越しルール」とは?初めての方でもわかるやさしい解説

業務改善助成金を活用して賃金を引き上げたい。でも「追い越しルール」って何?という声をよく聞きます。
今回はこのルールを、図と表を交えて、初めての方にもわかりやすく解説します。


🔍 そもそも「追い越しルール」とは?

簡単にいうと、事業場内で一番低い時給の人(最賃者)を賃上げしたとき、それより少し高かった人が“逆転される”のを防ぐためのルールです。

助成金の趣旨は「職場全体の処遇改善」。一部の人だけ上げて周囲と逆転してしまうのは不公平。
そのため、「追い越されそうな人」も同じ金額だけ引き上げてくださいねというルールがあるのです。


📊【例】追い越しルールのイメージ図

氏名 引き上げ前の時給 賃上げ後の時給 備考
Aさん(最賃者) 960円 990円(+30円) 基準者
Bさん 970円 1,000円(+30円) 追い越し防止の対象

※このように、Aさんが引き上げられると、Bさんが“逆転されてしまう”ため、同じ30円引き上げが必要になります。


💡 なぜこのルールがあるの?

  • 助成金の目的は「最賃層の底上げ+職場のバランス維持」
  • 1人だけ上がると、周囲との不公平感やトラブルの原因に
  • 全体的な処遇改善として認められるため、助成対象にも含まれる

📌 実務上のポイント

  • 誰が「最賃者」なのかを把握し、その上下の賃金帯を確認
  • 追い越される可能性のある人を事前にピックアップ
  • 同額以上の引き上げを計画し、賃金台帳・就業規則で裏付けを取る

👨‍🏫 まとめ|“追い越し”を防ぐことが、助成金活用の第一歩

業務改善助成金は、少額でも賃上げする企業にとって非常に使いやすい制度です。

ただし、「追い越しルール」を知らずに引き上げを実行すると、助成対象外になることも。

申請前の制度設計、賃金シミュレーション、申請書類の準備は、社労士におまかせください。


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