2026.01.28
その質問、実はNG!?面接で「ついつい聞いちゃう」あの話題の落とし穴
こんにちは!社会保険労務士の白井です。
さて、経営者や採用担当の皆さま。採用面接のとき、場を和ませようとして「ご実家はどのへんなの?」とか「お父様はお元気?」なんて、ついつい聞いてしまっていませんか?
実はこれ、厚生労働省のガイドラインでは「不適切な質問」とされているんです。「えっ、世間話もダメなの!?」と驚かれるかもしれませんが、実はそこには深い理由があるんですよ。
「適性」と「能力」だけで判断するのがルール
厚生労働省が掲げている「公正な採用選考」の基本は、とってもシンプル。それは、「本人の努力でどうにもならないこと」や「心の中の自由なこと」で合否を決めちゃダメだよ、ということです。
大事なのは、その人が「うちの仕事ができるかどうか」という一点のみ。それ以外で判断するのは、フェアじゃないですよね、という考え方です。では、具体的にどんな質問が「地雷」になりやすいのか、チェックしてみましょう!
これってOK?NG?「うっかり」やりがちな質問リスト
| カテゴリー | 「ついうっかり」聞きがちなNG例 |
|---|---|
| 家族のこと | 「親御さんの仕事は?」「兄弟はいるの?」「共働きなの?」 |
| 住まい・地元 | 「本籍地はどこ?」「実家は持ち家?」「どのへんに住んでるの?(地図で確認するなど)」 |
| プライベート | 「尊敬する人は?」「愛読書は何?」「信じている宗教はある?」 |
| 人生設計 | 「結婚の予定は?」「お子さんができても続ける?」 |
「アイスブレイク」のつもりがトラブルに!?
一番怖いのは、面接官側に悪気がまったくないケースです。緊張をほぐそうと思って投げた「地元ネタ」や「家族ネタ」が原因で、不採用になった応募者から「差別された」「不適切な質問を受けた」と労働局に通報されてしまう例が後を絶ちません。
今の時代、面接でのやり取りはSNSですぐに拡散されるリスクもあります。「あの会社、面接で変なこと聞かれたよ」なんて書かれたら、せっかくの求人募集も台無しですよね。
こう言い換えれば大丈夫!スマートな面接のコツ
でも、家庭の状況や残業ができるかを確認したいときもありますよね。そんなときは、聞き方を変えればOKです!
NG: 「お子さんが小さいけど、急に熱が出たときは大丈夫?」
OK: 「繁忙期には残業や休日出勤をお願いすることがありますが、対応可能ですか?」
NG: 「尊敬する人は誰ですか?」
OK: 「これまでの仕事を通じて、どんな考え方を大切にしてきましたか?」
「人」を聞くのではなく、「仕事の条件」や「仕事への姿勢」を聞く。これだけで、一気にプロフェッショナルでクリーンな面接になりますよ!
まとめ:良い出会いは、正しい面接から
公正な面接を心がけることは、会社を守ることであると同時に、優秀な人材に「この会社はちゃんとしているな」と信頼してもらう第一歩でもあります。
「何を聞いていいか迷うな…」というときは、事前に質問シートを作っておくのがオススメです。自信を持って、貴社にぴったりの「最高の仲間」を見つけに行きましょう!
FAQ
Q1: 「尊敬する人」を聞くのがなぜNGなんですか?
A1: 「尊敬する人」や「愛読書」は、その人の思想や信条(心の中の自由)に深く関わるためです。仕事の能力とは関係がないプライベートな領域とみなされるため、質問は控えましょう。
Q2: 応募者のほうから「実は親が病気で…」と話し出した場合はどうすればいい?
A2: 相手から話された場合は、無理に遮る必要はありません。ただし、「大変ですね」と共感を示すにとどめ、それを採否の判断基準には入れないように注意してください。メモに残すのも避けたほうが無難です。
Q3: 住所を聞くのはいいのに、本籍地や出生地がダメなのはなぜ?
A3: 現在の住所は通勤手当の計算などで必要ですが、本籍地や生まれた場所は本人の努力で変えられない「出自」に関する情報だからです。これを確認することは差別に繋がるリスクがあるとされています。
執筆者
社会保険労務士法人総合経営サービス肥後労務管理事務所
社会保険労務士 代表社員 白井 章稔
一覧に戻る社労士からの一言: 採用は「お見合い」のようなものですが、ルールを知らないと思わぬケガをすることも。正しい知識を持って、お互いがハッピーになれる採用を目指しましょう!